何様ごはん日記

ごはんに対する執着とその日常

朝ごはんはコロッケ

実家から5分歩かないところにお豆腐やさんがあるのね、その豆腐屋のジジイとこないだ辞めた会社の面接に行く時にぶつかって事故ったってのはまぁ今度飲みながらでもお話ししますわ。

 

福井ってね、油揚げが美味しいんですよ。一片が15センチあるかないかの正方形で高さが5センチくらいの分厚い油揚げね。世間でいう厚揚げね。その揚げたてのでっかい油揚げを大根おろしと醤油またはポン酢で食べるのがジュワジュワで美味しいので福井に来た時には是非〜!

 

ってのはおいといて、まあその地元の豆腐屋の油揚げとかお豆腐とか食卓に並ぶんすよ。

でもね、そこのお豆腐やさん一番美味しいのはコロッケなの。朝6時ごろに買いに行ってやっと買えるの。ちょっと遅れると今日もうないわぁってなっちゃうくらいにはみんな好きなのね。

まぁわたしも大好きで、小さい頃から食べてるのよね。朝6時だから朝ごはんがコロッケなの。ヘビーでしょ。けどね、食べれちゃうんだよなぁ。

衣は薄くてね、パン粉も軽くて、ジャガイモの密度が尋常じゃなくって、甘いんだけどこしょうがきいてて、ご飯にもパンにも合うの。すっごい美味しいの。

 

実家に帰ったら食べるものとか食べたいものってみんな決まってるでしょ?わたしはね、秋吉と8番とそのお豆腐やさん、清水のコロッケ。秋吉はまぁちょっと長めに帰るとかじゃないと食べないけど、けど8らーと清水のコロッケはほぼ食べてた。地元の味って安心するのよね。小さいからから食べてるし、これからも食べれると思ってたのよ。

 

先日、母とラインしててね、今週末帰りますみたいなかんじで、久しぶりに清水のコロッケ食べたいな〜なんて言ったら、

もう清水のコロッケないよ

って返事来るんですよね。大パニック。おばさんもう作るのやめちゃったって、嫁にレシピ伝えてないって。もう食べれないよって。

 

それから2日ほどたちましたが、ショックから立ち直れてません。結構これ大事件なんだけど、なんで教えてくれなかったかな〜とかなんで作るのやめちゃったかな〜とか、どうして嫁姑仲良くしてないかな〜とか色々考えるの。けど何考えたって清水のコロッケはもう食べれないのよね。

生まれて23年もうすぐ24年になるけど、清水のコロッケより美味しいコロッケは食べたことない、それが大げさなのはわかってるんだけどけど昔から慣れ親しんだものが一番美味しいじゃない?わたしはコロッケを清水のコロッケで知ったから、これ以上のコロッケはないわけ。

 

コロッケのゲシュタルト崩壊がすごいからそろそろおしまいにするけど、昔からあるものがなくなるってのは本当に悲しいわ。私はそれがコロッケだっただけで、駄菓子の梅ジャムだってそうでしょ。梅ジャムは食べたことないけど。

地元から出てる時点で私にとやかく言う資格もないんだろうけどね〜けど大げさな話ではないでしょ。きっと誰にでもあるはずよ、うん。

 

これからの私は清水のコロッケの再現に全力を尽くします。これからの人生、あの味がないなんて耐えられない。

私のコロッケが誰かの何かになりませんように。